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インフォームドコンセントの目的と重要性


インフォームドコンセントとは、医療者が患者に病状や予後、検査や治療方法についての説明を十分に行い、患者が内容を理解したうえで同意して治療方法を選択することです。手術などの大きな検査や処置の時だけではなく、医療行為すべての場面で行う必要があります。

医療者と患者の信頼関係

インフォームドコンセントの目的は、患者の人権を守ることです。医療行為についての自己決定を行うための倫理的な方法であり、法律的な拘束力はありません。同意を得るというものの医療上の責任が患者に属するということではなく、医療者は責任から免れることもありません。

患者は、治療に対して理解するということは主体的に病気に取り組むことにもつながり、治療放棄や中断の防止に効果があります。医療者と患者のコミュニケーションが図れる手段にもなるため、信頼関係の構築にもなります。信頼関係があると、患者はわからないことや意見を言うなど意思表明ができるので不安の軽減に対しても有効な方法です。医療者側にとっても患者の状態を的確に知る機会となり、患者と協力して最善の治療を行うことができます。しかし、納得や同意ができないとき患者はいつでも治療を断ることができます。

問題点

患者が理解力、判断力、時間的余裕のない場合に、人権を守ることが困難な状況が生じるので、倫理的な配慮が必要になります。説明を行うとき基本的には患者と家族が立ち会うことが必要ですが、未成年の場合は保護者の同意、意識障害や認知症、精神疾患のため自己での判断が困難な時は、家族や代理人の同意のもと医療が提供されます。救急の場合は、生命を救うことが先決なので治療を優先してから説明します。

特に問題になるのが、癌などで予後が非常に悪い病状にある時です。医療者は患者自身よりまず先に家族に告知するという現状が多くあり、もし家族が患者自身に告知しないと決めると患者に真実を伝えられません。事実を知らない状況でのつらい治療は心身的に耐え難いものであり、医療者に対して不信感を抱く原因にもなります。患者や家族にとって、どのような配慮が必要なのかを考える必要があります。

心構え

患者自身が自分の病状や治療に関心を持ち、医療者任せにすることなく、積極的に治療に参加することが必要です。医療者からの説明で、理解することが困難なことも多く、気が動転することや受け入れられない状態に遭遇することもあります。決断を迫られることもありますが、焦ることなくゆっくりと十分な時間を設けて納得して自己決定をすることが大切です。

医療者は患者や家族の性格や精神状態を踏まえながら、理解できるまで説明する必要があります。専門用語はできるだけ使用しないで、わかりやすく明確に行うことが大切です。先に家族へ説明を行う場合には、家族に精神的な負担が大きくかかることを考えなければなりません。

家族がどのように受け止め判断するかは、その後の治療方針に影響を与えます。質の高い医療を展開していくためには、医療者と患者がお互い納得して治療を進めていくことが大切です。告知の方法や手段を十分検討してから行う必要があります。