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スタンダードプリコーションとは≪定義や目的≫


病院や介護施設などの医療現場で働く者にとっては、
最も重要であると言っても過言ではない『スタンダードプリコ―ション』。

今や、どこの病院でも必ずと言っていいほどマニュアル化され、
その方法も徹底されているのではないでしょうか。

この言葉が浸透し、病院が本格的にこのマニュアル化に取り組む以前には、
「緊急搬送されてきた患者が実は感染症キャリアで、
処置中に血液が粘膜に飛んで感染した」なんていう事例も
少なからず聞かれていたと思います。

そもそもスタンダードプリコーションとは一体なんなのでしょうか。

これは「標準予防策」と訳され、
全ての院内感染対策の基本であるとされているものです。

『汗を除くすべての体液、分泌物、排泄物、損傷のある皮膚、
粘膜などはすべて“感染の危険を有するもの”とみなし、
その感染症の有無に関わらずあらゆる場面で、全ての患者を対象に実施する、
基本的な感染症予防対策』というのがその定義となっています。

この感染予防対策行動の大きな目的は、感染経路を断つことにあります。
“自分たちの気付かない間に感染が広がっていた”ということが起こらないようにする、
未知の感染症への対策といえるのです。

その具体的な方法としては、手洗い、手袋・マスク・ゴーグル・ガウンの着用、
使用物品の正しい取り扱い、患者の隔離などがあげられます。

感染源を不用意に拡散させないよう、
手袋の着脱の仕方やガウンの脱ぎ方などの手順も事細かに決められています。

手洗いなど感染予防の重要性

看護師としてのスタンダードプリコ―ションの基本は
「一処置、一手洗い」と言われます。

一人の患者に対して何か処置を行ったら、その都度手洗いをする。
この徹底が、最も可能性の高い感染経路の遮断につながるのです。

また、医師にとってもこの感染予防対策は非常に重要な行動で、
以前には手術中の予期せぬ血管損傷によって、動脈血が勢いよく顔に飛び散り、
眼粘膜から感染が起こったという事例もありました。

以前私が勤めていた病院でも、
このスタンダードプリコ―ションの概念が定着してからは、
術中のゴーグルの着用を意識的に徹底する医師が増えた印象がありました。

多くの疾病や感染症を持つ患者が入り乱れる医療機関では、
いつどこで、どのような感染の危険が潜んでいるか分かりません。

これまでは、スクリーニング検査を行い、
その結果を受けたキャリアに対してのみ、その予防対策を行ってきていた側面がありましたが、
自身の安全を己でしっかり守るためにも、
今後はより一層“未知なる感染症”に対する意識と行動が
重要になってくるのではないかと思います。