現在の医療で求められること。
それは、病院の診療の一切を預かる医師と専門性高い各医療スタッフが力を併せて一人の患者さん、一つの疾患に対して治癒回復、安全安楽を提供できるよう尽力することです。
多くのスタッフが一人の患者さんに関わるため、様々な考えや方針があって当然ですが、話し合い、最良の方法を選択出来ることを求められています。
また、その方針に対して、その治療、支援をいける患者さんが納得し、理解してこそ、患者さん満足度高い、患者さん主体の医療提供が出来るということです。
「ドクターハラスメント」「ドクハラ」という言葉を聞いたことがありますか?
患者さんは、選択肢を与えられ、納得いく診療と治療を望んでいます。
しかし、それを阻害するのがドクターハラスメントです。
ドクハラ
医師の言動や態度、行動、雰囲気により患者さんは不快な思いをすること、患者さんに対する言葉や行動による嫌がらせのことを言います。
患者さんに対する何気ない一言、強い口調や暴言、ため息、威圧的態度、説明をしないなど、患者さんの気持ちや思いを無視した行動も含みます。
医師-患者間の信頼関係の失墜、医師-コメディカルスタッフ間の関係性の崩壊、惹いては病院の評判にも関わります。
これまでに、医療訴訟となったケースもあります。
しかし、病院側は、このようなケースに対し「モンスターペイシェント」として取り合わないケースもあります。
リスボン宣言において、患者の権利は認められています。
これらの権利を発揮できるように医師は、説明と対話により患者の選択決定を引き出す必要があります。
学生時代に、トレーニングマシーンから転落し、足の骨を骨折しました。
レントゲンを撮りましたが、はっきりせず「うち身」「ねんざ」と診断されました。
内出血し、晴れていましたが、松葉づえ等は話に上がりませんでした。
あまりに痛むし、普通に歩けそうにもなかったので「松葉づえ借りれませんか?」と聞くと、「骨折もしていないのに大げさな、松葉づえ用意してやって」と振り返って看護師さんに指示していました。
痛みが強いこともあって、その時はそれでも松葉づえを借りられると感じましたが、あとあと腹が立ちました。
後日、あまりに内出血が酷いので、他の病院へ受診すると「中足骨骨折」でギプス固定を行いました。
看護師ではなく、患者としての経験ですが、あの時のことは今考えても腑に落ちないですね。
現在では、患者の権利を掲げた病院の診療目標をよく目にするようになりました。
患者の権利主張は、個々の価値観や捉え方により、医師の言動や行動が善となり悪となる場合があります。
医療職者として、不快を与えないというスタンスはとても大切だと感じます。