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モンスターペイシェント 事例≪対処法とマニュアル≫


近年では、様々なサービス業界にあらゆる
“モンスター”が存在していると話題になることもしばしばですよね。

教育現場には “モンスターペアレント”が、スーパーや多くの企業にはクレーマー、
いわゆる“モンスターペインシェント”が存在します。

そしてそれは、病院の中にももちろん存在する大きな問題の一つとなっています。

モンスターペインシェントについては、
日本看護連盟のサイトから抜粋すると『医療従事者に対し理不尽で自己中心的な要求や、
暴言・暴力を繰り返す患者やその家族を指す』とされています。

病院という場所は、診療が必要な患者であれば
何人であっても拒否することができないようになっていて、
そこに付け込んで「自分の都合の良いように診断・治療しろ」という人や、
「言い方や態度が気に入らない」と声を荒げたり、暴力を振るう、
訴えるぞ、金をよこせといった様々な要求や脅しを行う患者の存在が、
決して稀なケースではないとして取り上げられることが多くなっているのです。

一般病院の医師にアンケートを取ってみると、
70%以上もの医師がモンスターペインシェントによる
迷惑行為を経験したことがあると回答しています。

医師の診療内容が気に入らない、
もっと重病のはずなのに軽い病気と診断されたなどと因縁をつけ、
医師や看護師に暴力をふるったり土下座を強要するといった事が
実例として挙げられるのですが、他にも夜間診療の時間帯に
“夜の方が待たなくて済むから”という理由で頻繁に受診をしにくるというケースも、
モンスターペインシェントによる迷惑行為とされるようです。

診察拒否の実例

私が経験した事例をご紹介すると、救急外来に緊急搬送された患者が、
医師から病状説明と今後の治療方針について説明を受ける中で、
なんだかんだと難癖をつけては治療に非協力的な言動をしたり、
声を荒げるなどの迷惑行為をしていました。

すると医師は、
「ここは病気を治したい人が僕たちの治療を受け入れて
協力してくれないと何も始まらないところだから、
協力できないんだったらもう帰ってもらうしかないよ」と毅然と言い放ったのです。

いわゆる診療拒否です。
その、医師の毅然とした態度を受けて患者も「病気は治らないと困る」と言い始め、
徐々に協力的な態度に変化していったということがありました。

少し前までは、病院にとって患者はお客“様”という考え方が浸透していて、
患者には強い態度には出られない、
患者には丁重に接するというサービス形態が一般的となっていたこともありましたが、
このように非協力的な患者や、脅してくるような人に対しては
医療従事者の強く毅然とした対応も必要なんだと実感した事例でした。

現在、暴力や暴言などの迷惑行為を行う患者への対応としては、
以後の診療拒否、転院、警察への通報といった対応が取られていることが多いようです。

現在は各病院ごとに警察への通報のタイミングや、
院長が介入するタイミングなどのトラブル発生時の対処法を、
マニュアル化してそれぞれの施設で対策を講じている現状なのですが、
それでもこういった事例は減少するどころか反対にどんどんと増加の一途を辿っているようです。

最近では、警察官のOBを病院に常駐させ、
トラブルを未然に回避するという対応を行っている病院も増加しつつあります。

モンスターペインシェントからの暴力や恫喝を経験したことによって、
離職に至ってしまう医療従事者も多いということで、
現在の医療界では深刻な問題であると言えるでしょう。