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医療観察法の問題点と鑑定入院


医療観察法とは、略した名で正しい法律名が存在しています。
現在に起こっている事件の原因は各々異なり、中には心神喪失の状態で善悪の区別をつける事が不可能となり、重大な他害行為を行ってしまう人もいます。

殺人や放火等が重大な互い行為に当たります。
そのような人達に適切な医療を行い、再び社会に復帰し、生活できるようにする法律を医療観察法といいます。

以前より、このような人への処遇の在り方に対して幅広い観点から検討を行って欲しいと要望があり検討されていましたが、平成13年の大阪教育大付属池田小学校での児童殺傷事件を契機に議論が加速しました。
そして平成15年に成立し、平成17年に施行され現在に至っています。

4つの大きな問題点

現在の大きな問題点としては以下の4点が挙げられています。

  1. 施設と人材の不足がある
  2. 指定入院医療機関の病床の整備に力を入れているものの、遅れが目立っている状態です。
    また、社会復帰調整官の不足も指摘されており、精神保健観察の対象者は増加の一途を辿る事は予想出来るため増員の必要性を指摘されています。

  3. 精神鑑定に対して問題がある
  4. 責任能力の判定を行うための精神鑑定後、医療観察法による医療必要性の判定を行う事で二度手間となり見直しの必要を迫られています。
    また、医療観察法では入院中の医療、処遇に対する規定は定まっておらず、急性期において適切な治療が受けれない可能性もあります。
    さらに民間の精神科病院で鑑定入院を行っているため、質の確保するために鑑定入院医療機関を少数に限定する事が検討されています。

  5. 補償がない
  6. 鑑定入院命令の後に入院の取り消しや検察官の申し立てが却下された場合には、その間、不当な拘束を強いられた事になるものの、医療観察法では補償がなく人権侵害の問題となっています。
    また、精神障害を理由に不当な拘束を受ける事も指摘されています。

  7. 刑事施設での処遇への問題がある
  8. 刑事施設、医療刑務所では治療の限界があり、治療体制の充実をはかる必要性の問題点があります。

審判入院

裁判の判定によって指定入院医療や指定通院医療を行うかが決定しますが、それまでの期間、精神医療を受けなければならず、その間を鑑定入院といいます。

その間、鑑定を行うのは精神保健判定医の中から選ばれた鑑定医によって行われます。
そのため、鑑定というよりも、審判という言葉の方が妥当であるとの意見も出ています。
鑑定入院は鑑定を目的としているため指定入院期間ではなく、鑑定入院機関で行われています。

鑑定入院には期限はあり、2ヶ月間と指定されており、延長も可能ですが1ヶ月という限定された期間になっています。
また、鑑定入院中には供述を強いられる事がないように弁護人や付添い人を選任する事が可能です。

そのため、弁護人や付添い人の面会、保護者の面会も行う事が可能になっています。
ただ、この法律による医療が必要でない場合には鑑定入院が行われない事もあります。