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意識レベルの評価≪判定方法や書き方≫


●意識レベルを評価する?
判定方法とその書き方とは

“意識が清明である”と判断するためには、
覚醒・運動反応・意識内容の全てが正常に保たれている必要があります。

そして、意識が混濁状態であったり、
意思の疎通が図れない状態になると“意識障害が起こっている”と判断することになります。

脳の虚血性疾患や頭部外傷などでは、意識レベルの評価がとても重要であり、
患者の重症度や、予後を判定する指標となります。

また意識障害は、脳血管障害や頭部の外傷だけでなく、
糖尿病や高血圧などの代謝性疾患や薬物の影響、または低酸素状態でも起こりますよね。

脳神経外科領域の意識障害は、
そのほとんどが視床・視床下部・中脳などの脳幹上部の圧迫によって発生します。

これは、それらの部位に意識を維持するために必要な、上行性網様態賦活系があるためです。
そして、脳幹上部の圧迫がどんどんと進行していき、
圧迫される部位が橋や延髄など脳幹下部にまで及んでくると、生命の危機となってしまいます。

意識障害が起こっている患者の現状を、統一して明確に示す指標としては、
GCS(グラスコー コーマ スケール)やJCS(ジャパン コーマ スケール)、
いわゆる3-3-9度方式というスケールが用いられています。

GCS(グラスコー コーマ スケール)

GCSは世界中で幅広く使用されているスケールで、
合計点数が低いほど重症であるという判定をするようになっています。

開眼、対話、動作という3つの視点からそれぞれに点数を出し、足した数字で判断します。

(1)開眼
 ・自発…4点 ・話しかけに反応…3点 ・痛み刺激…2点 ・開眼しない…1点
(2)対話
 ・正確に受け答え…5点 ・会話が成立しない…4点 ・発語はあるが意味不明…3点
 ・言葉にならない発声のみ…2点 ・発声なし…1点
(3)動作
 ・命令に応じる…6点 ・痛み刺激に払いのける…5点 ・逃避動作…4点
 ・痛み刺激に屈曲運動…3点 ・痛み刺激に伸展運動…2点 ・反応なし…1点

JCS(ジャパン コーマ スケール=3-3-9度方式)

JCS(=3-3-9度方式)は、日本で広く用いられているスケールとなっています。

覚醒状態を軸として、認知障害と覚醒状態をスケールに反映しており、
覚醒の度合いによって、3段階に大きく分類し、
それをさらに3段階ずつに分類したスケールとなっていて、
こちらは数字が大きくなるほど重症であると判定します。

JCSでは、スケールそのものの判定に加えて、
便・尿失禁が見られる場合には<Inc>(incontinence)を付け加え、
不穏状態が見られている場合には<R>(restlessness)を付け加えて記録するようになっています。
さらに、無動性無言症が見られている場合には<A>(akinetic mutism)を付け加えます。

Ⅲ-3 痛み刺激に反応なし…300
  2 痛み刺激に対して少し四肢を動かしたり、顔をしかめる…200
  1 痛み刺激に対して払いのける動作をする…100

Ⅱ-3 痛み刺激+呼びかけを繰り返すとかろうじて開眼…30
  2 大きな声または体を揺さぶると開眼…20
  1 普通の呼びかけで開眼…10

Ⅰ-3 自分の名前、生年月日が言えない…3
  2 見当識障害がある…2
  1 ほぼ意識清明だが今ひとつはっきりしない…1

その他の評価スケール

上記の主な評価スケールの他にも、
セデ―ション施行時の意識レベルを評価するスケールとして、
ラムゼイ鎮静スコアがあります。

覚醒レベルを適正にコントロールしたり、過剰な鎮静処置を防ぐ、
不十分な鎮静による自己抜去などを回避する目的で、使用されます。

SS1 不安、不穏状態
SS2 協力的、協調性があり、落ち着いている
SS3 命令のみに反応、眉間の叩打や大きい声に反応する
SS4 眠っているが刺激に対してはっきり反応する
SS5 眠っており、刺激に対して反応が鈍い
SS6 無反応

●乳児用の意識レベル評価表(坂本法)もあります。

これは、3-3-9度方式のスケールを乳児用に修正されたものとなっています。
JCSが基となっているので、こちらも判定方法は数字が大きいほど重症と評価されます。
以下に、成人用と異なっている部分を書き出しています。

●ⅢはJCSと同じ。

Ⅱ-20 呼びかけると開眼して目を向ける
Ⅱ-10 飲み物を見せると飲もうとする、または乳首を見せれば欲しがって吸う

Ⅰ-3 母親と視線が合わない
  2 あやしても笑わないが視線は合う
  1 あやすと笑う。ただし不十分で声を出しても笑わない
  0 正常