【サイト内検索】

看護師 インシデント 隠す≪辞めたい≫


医療現場のホントウソ~実体験談~

看護師として勤務をしていると、どうしてもついて回るものがあります。
それは、重大事故につながる可能性を持つ潜在的事例=インシデントや、
実際に患者に実害を及ぼす事故=アクシデント。

●インシデントからアクシデントへ

さらにそれらを記録に残す為のレポートの提出です。
人の命に対して、さまざまな薬品や物品を扱ったり、さまざまな看護援助を行っているからこそ、
大きな事故につながりかねないインシデントとは常に隣り合わせですし、
それに気付くのが遅かった場合には最悪アクシデントとなってしまいます。

実際に重大事故が起こるまでには、いくつも気付かれるべきポイントがあることがほとんどで、
そこで気付かれた事案については患者に実害のなかった“インシデント”として、
記録に残していかなくてはなりません。
そしてそれは、日々起こる失敗やミスが、それに当たることも多いかと思います。

●報告しなければ「なかったこと」にできる実態

しかし、日々仕事をしてると1分1秒の単位で行っているその行為全てに
ミスや失敗を起こす可能性があり、結果その発生件数も多くなってしまうのです。

そして、実際に患者に影響が及ばない失敗に関しては、
悪い言い方をしてしまえば、いくらでも隠すことができてしまいます。

大きなトラブルは小さなミスや失敗の積み重ねによって起こる結果であると思いますが、
極端な話、幸い事故に繋がらない小さなミスならば
報告さえしなければ「なかった事」にできてしまうということです。
ベテランになればなるほど、言葉は悪いですが
悪知恵を働かせてしまうケースが多いことは残念ながら否めません。

>>もっと理想の職場を探したい!

アクシデントに繋がる事例と新人1年目

●手術室一年目の体験談

実際に体験したことですが、ある時私が手術室で1年目として働いていたその年、
インシデント報告件数がグンと増えてしまいました。
もちろん犯人は私。

失敗する→すぐに師長に報告を徹底していたので、
すべてインシデントレポートの提出につながり顕在化したようです。

その翌年、私もミスが少なくなったのでその年のレポート件数はグンと減りました。

危機管理委員会の担当者の先輩に、
「去年は私のせいで件数多かったんですね」と愚痴をこぼしていたところ、

その先輩は「本当は毎年そのくらい、もしくはそれ以上発生しているけど報告されていないだけ。
僕の耳には入ってきている」と教えてくれました。

確かに手術室という場所は、病棟に比べて
物品などに関するミスが起こりやすい部署ではあり、
だからといって事故にはつながらないことも多いのは確かではありました。

顕在化されなければ、みんなレポートも書きたくないし
ただでさえミスをしたことで精神的に痛むのに、
さらに師長などに報告して面倒なことにしたくないという心理が働き、
周りのスタッフも明日は我が身…ということで
目をつぶるということが習慣化しているということでした。

●毎日が辞めたいの連続・・・

確かに私自身も1年目、
月にレポートを3件くらい書くことが続いたときには
毎日「辞めたい」と思うほど精神的にもつらかったのですが、
その現状を聞いたときには違和感を覚えたとともに、
腑に落ちない気持ちになったことを覚えています。

まだ新人で医療現場での仕事を全うにこなそうと
ひたすら頑張ってきた私にとっては結構、衝撃的な事実でした。

人間関係もそうですが、思った以上にこの世界はブラックなのかも…
と改めて感じた出来事でした。
この時、ふと違う職場への転職も視野に入れたことを
今でもよく覚えています。

>>こんな職場は辞めたい!

●健全な職場環境とは

看護師に限らず、失敗を隠したくなる心理は人として理解できなくはないですが、
せっかくの危機管理システムがそのような個々の都合で
しっかり機能を果たさないのはなんだかもったいないですね。

そのような部署ばかりではないとは思いますが、
『これくらい』と思って報告しなかった事例が大きなトラブルにならないよう、
スタッフ同士で指摘して向上していける健全な職場環境であるべきだと思います。