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酸素吸入と看護≪療法や目的・効果≫


●酸素吸入療法とは?その看護と気を付けたいコト

酸素吸入療法とは、術後や肺疾患などによって
自力では酸素を十分に取り込むことができない状態であるために、
酸素欠乏状態となってしまった患者に対して、空気よりも高濃度の医療用酸素を
一時的または持続的に吸入させる治療法をいいます。

簡単に“酸素療法”と呼ばれることもあります。

●この治療の目的は、吸入酸素濃度(Fio2)を増加させることで
動脈血酸素分圧を正常に保つことにあります。

酸素療法では、PaO2が30mmHg以下になると絶対的適応となり、
60mmHg以下では臨床所見などにより場合によって適応されることになります。

また、PaO2の上昇に伴ってCO2ナルコーシスを発症するおそれがある症例では、
人工呼吸器の適応が考慮されます。

酸素療法の合併症としては、呼吸抑制や呼吸停止、
酸素中毒症、全身けいれん、CO2ナルコーシスなどがあります。

バイタルサインのチェックやチアノーゼの有無、
パルスオキシメーターを使ってSaO2も頻回に確認することで、
これらの合併症を予防したり、酸素の過剰投与の有無を確認し、
適切で効果的な酸素吸入が行われていることをしっかり判断する必要があります。

酸素吸入療法では、酸素マスクやベンチュリーマスク、鼻腔カニューレ、
気管カニューレ用マスク、リザ―バーバック付きマスク、酸素テントなどの投与方法があります。

これらの投与法は、すべて流量や濃度が違っているため、
各手法の特徴をしっかり覚えておき、状況によって適切に選択できるようにしなければなりません。

在宅酸素療法(HOT)

在宅医療が多様化し、需要も増加してきている中で、
在宅酸素療法(HOT)を利用している方は大変多くなってきています。

在宅酸素療法用の酸素供給装置には、酸素濃縮装置と液体酸素装置があり、
外出時には手軽に持ち運びができるようポータブルタイプの酸素装置もあります。

現在では、呼吸器疾患ケアを主に取り扱う訪問看護ステーションという施設も登場してきているようで、
今後も在宅看護における酸素療法はどんどんと増加していくのではないかと思います。

看護の注意点や注意事項

看護師として勤務しているなかでも、酸素吸入に接する機会は多いと思います。
呼吸器疾患の患者さんはもちろん、全身麻酔の術後にもよく登場しますよね。

酸素吸入療法に使用される酸素は、空気中の酸素濃度よりも大変高濃度となっています。
これによって最も気をつけなければいけない点は、“引火しやすい”ということです。

日頃の処置や検査でよく使用するアルコールなどは発火点が低いため、
近くで使用しないよう注意しなくてはなりません。

そして、高濃度の酸素を人体に投与するので
医師からの指示流量が適切に投与できているのかの確認もとても大切です。

また、多くの量の酸素を絶対的に投与しなければならないのに、
いざ投与しようとする直前になってから“ボンベの残量がない”なんてことになってしまうと、
必要な酸素が適切に投与できなくなり、最悪の場合患者の命の危険にもつながりかねないことになるので、
使用前の残量の確認はしっかり行う癖をつけておく必要があります。

さらに、酸素流量計を確認する際には必ず目線の高さを流量計に合わせてから、
球体であればその中央、T型であればその上縁を読むようにします。

外科病棟など頻繁に酸素ボンベを使っている病棟以外で勤務していると、
普段は中央配管を用いることの方が多いと思いますが、
そんな病棟でも突然酸素ボンベを用いた酸素吸入の知識が必要になることもあるかもしれませんので、
普段からしっかり身につけておくといいのではないかと思います。